紹興酒

  紹興酒の起源は、遙か2500年前の春秋の世。華のある香りと、ふくよかな甘みが広く愛され、「世界三大美酒」のひとつとなりました。

  紹興酒は中国の紹興で醸造された老酒を紹興酒と呼ばれています。 紹興酒は、もち米を原料に、鑒湖の清水を用いて醸造され、カメに封じられ、3年以上貯蔵した良質の老酒です。酒は鮮やかな黄金色で、香りは芳ばしく濃厚。口あたりはまろやかで、とろりとしたうま味がきわだつ。やわらかな酸味と、かすかな渋みが特徴。各品種とも、色、味、香りに独特の妙味がある。
　

　紹興酒は糯米（もち米）を主要な原料にして醸造した原汁酒である。酒液中には複雑な成分が含まれている。特にアミノ酸類がコクと香りをよくし、味を豊かにしており、それが紹興酒独特の風味をかもしだす原因だといわれている。1リットル中の熱量は1015カロリーから2010カロリー、栄養価の高い酒で、適量を飲むと食欲が増し、消化を助け、疲れをとる。

　紹興酒の製法はかなり複雑です。まず、糯米を精白して鑑湖の水に浸漬しておくと乳酸発酵する。1〜2週間たったら、糯米を取り出して蒸し、原料とする。乳酸が腐敗を防ぎ、酒にコシ（酸味）を加える。醸造した紹興酒はまた、殺菌と蛋白質やまざりものを凝集させるために熱を加えて煮沸する。それを煎酒と呼んでいる。煎酒後は手早く殺菌した缸の中に入れ、缸の口を煮沸殺菌した蓮の葉で覆い、さらに陶製の小さな蓋で上をふさぐ。また、これも煮沸殺菌したくま笹の皮でその上をつつみ、あしの茎からとった細い糸で缸の口をしばる。最後に粘土とニガリと籾殻をこねた泥で封印し、泥が乾いてから倉庫に入れる。

　紹興酒は陶缸か陶壜の容器を用いているが、貯蔵用も運搬用も口を泥で封じているのは、光線を通さず、空気も通さないようにして、後熱作用を進行させているからである。またそれが、酒精度が高くないのに酒液中に含まれている各種の栄養物が破壊されずに、長期間の貯蔵に耐え、古くなればなるほど優美さを増す原因である。

紹興酒の効能：

　紹興酒は銘酒として注目されているだけでなく、健康にも良いとされるお酒です。ワインなども適度に飲むと体に良いと言われていますが、紹興酒も健康を保つのに役立つお酒として知られるようになりました。

効能1. 血行促進
　紹興酒の原料はお米で作られていますが、血行を促し体を温めてくれるお酒です。血行が良くなることで冷え性の改善も期待できます。

効能2. 疲労回復
　紹興酒は栄養価が高く、ビタミン類やミネラルなどの栄養素も含まれています。疲労回復には必須アミノ酸が不可欠ですが、紹興酒には多くの必須アミノ酸などが含まれ疲れを取り除く作用があります。

効能3.　体力増進
　体の健康を保つには、ビタミンやアミノ酸、ミネラルなどの栄養素をバランスよく摂取することが大切です。紹興酒にはこのように健康を保つ成分が含まれているので、適量を飲むことで健康な体を維持するのに役立ちます。

効能4.　食欲増進
　お酒を飲むと胃が刺激されて食欲が出てきます。紹興酒も同じように飲むと食欲が増しますが、お酒を飲むことによって消化器系や脳から食欲を増すホルモンが分泌されるため、飲むと食べたくなるのです。

効能5. 骨を丈夫にしてくれる
　紹興酒にはカルシウム、マグネシウムなどミネラル成分も含まれています。ミネラル成分はカルシウムの吸収を促進して健康な骨の形成が期待できます。