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中国のお酒

  中国は世界で最も早くお酒を醸造した国の一つで、すでに4000余年の歴史をもちます。中国で大量に出土した文化財の中にはたくさんの酒用容器、飲酒用器具が残っている外、河北省平山県の古墳の中から現在まで保存されてきた古酒も発見されておりました。この古墳は紀元前4世紀戦国時代中国北方の一小国中山王の陵で、このお酒は現在のところ、地下より発見された最古のものと言えます。

    中国は物産の豊かな国で、酒醸造の原料も非常に多いだけでなく、そのうえ古くから伝わる醸造技術に絶えず改良を加えています。このため中国酒の銘柄は豊富多彩です。

  中国酒は製法、成分、アルコール含有量の違いにより、黄酒、白酒、葡萄酒、果実酒、調合酒及びビールの6種に分類され、多くの銘酒と品質の優れた酒は独特な風味を具え、世界中にその名を馳せています。

中国の酒文化 

中国人の客好きは、酒の席でいかんなく発揮される。気持ちの交流は往々にして酒をもてなす際に高まる。中国人はよく相手に多く飲んでもらいたいと思うことがあり、そうすることで主人としてのよしみを自ら尽くそうとする。客人が多く飲めばそれだけ主人が喜ぶことは、客人が自らを重く見ていることを示すもので、仮に客人が酒を飲まなければ、主人は顔をつぶされたと感じる。総括すれば、人に酒を勧める方法は「文敬」と「武敬」「罰敬」などがある。純朴で民間の風俗や気風が残されている反面、ある程度のマイナス作用もある。

「文敬」:酒をめぐる伝統的な表現で、礼節をもって客人に酒を勧めること。

酒席が開かれると、主人が挨拶をすることがよくあり、その後に最初の酒のもてなしが始まる。主人は立ち上がって先ず、杯の中の酒を一気に飲み干し、空になった杯を下に向けて、飲み干したことを示し、客人に対する尊重の気持ちを表す。客人も一般に飲み干さなければならない。席では、主人がよくそれぞれのテーブルを回って酒をもてなすことがある。

「回敬」:客人が主人に酒を勧めること。

「互敬」:客人と客人との間で「酒をもてなす」こと。相手に酒を多く飲ませるには、勧める方は飲まなければならない理由を探し出し、勧められる方はそれに反駁する理由が探せない場合は、飲まなければならない。こうすることで双方の気持ちの交流は高まる。

「代飲」:風格を失わず、客人と主人を興ざめさせずに酒のもてなしを避ける方法。本人が酒を飲めない、または飲みすぎているが、主人または客人が酒を勧めることでどうしても敬意を表したいとする時に、特別な関係にある人に頼んで飲んでもらうことができる。結婚式では、花婿と花嫁の介添え役が代わって飲むことが多いが、酒にかなり強くてはならない。

酒を勧めるために、酒席ではユーモラスな言い方が多い。「気持ちが深ければ、一口で飲み干す。気持ちが厚ければ、多く飲むことだ」とか「気持ちが浅ければ、ちょっと舐めればいい」など。

「罰酒」:中国人の「酒をもてなす」一種独特の方法。理由もいろいろある。最もよく見られるのが、酒席に遅れた人に対する「罰酒三杯」だろう。時には冗談めいた性格を帯びることがある。
 

 
 

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